リノリウム（Linoleum）は、亜麻から採れるアマニ油を主成分に、松脂、木粉、コルク、石灰石など天然の原材料から作り出される高品質なシート素材です。
歴史は古く、1860年代に開発されて以降、医療機関をはじめとした多様な施設の床材として広く使われてきました。
しかし製造に手間が掛かるため、大量生産・大量消費の時流により安価で量産が可能な塩ビシートへ切替が進むことで生産量は減少していましたが、近年では人体への影響や環境保護の観点から、ヨーロッパを中心に安全かつ持続可能な製品（石油由来製品からの切り替え）として再注目されています。
Tarkett（ターケット）社はフランスに本拠を置き、リノリウムをはじめとした住宅・商業施設・医療機関・教育施設など多様な分野に向けた床材の製造販売を行う国際的なメーカーです。
Tarkettリノリウムは、亜麻仁油、松脂、リサイクル木粉、麻などの天然の再生可能資源に加え、リサイクルコルク（※）を用いた伝統的な製造を守り、1898年から稼働するイタリア・ナルニ工場で製造されています。
またこれらの素材は持続可能な方法で調達され、リノリウムの製造過程において化学物質の使用を最小限に抑えています。
※2025年にコルク粉の配合比率を高めたアイコニックなシリーズ、”Lino Materiale”を展開予定
Tarkettリノリウムは天然素材から作られた、生分解性を備えた土に還る環境にやさしい素材です。
主たる材料である亜麻は一年草で、光合成により大量の二酸化炭素を吸収し、製品の輸送や製造によって排出される二酸化炭素量を上回ります。
リノリウムは原材料生産から工場出荷まで、オフセット無しでカーボンネガティブを達成している素材です。
Tarkett社独自の取り組みであるReStart®プログラムや、ナルニ工場の徹底した環境負荷軽減への取り組みと合わせ、Tarkettリノリウムは市場で唯一Cradle to Cradle®のゴールド認証を取得したリノリウム製品として、LEED認証などのグリーンビルディング認証に貢献します。
Tarkettリノリウムは、天然の抗菌性、抗アレルギー性、帯電防止性を兼ね備えています。
アマニ油に由来する抗菌性は、リノリウムそのものが持つ特性として半永久的に持続します。
住空間や手で触れることの多い家具を彩る素材として安心してご使用頂けます。
また天然素材由来であるリノリウムは低VOC品として有害物質を一切含まず、ホコリが付着しにくい帯電防止性を持っているためハウスダストを削減する対策としても有効です。
Tarkettリノリウムは床材として数十年の使用に耐え得る、高い耐久性や防汚性を有しています。
特にxf2コーティングはリノリウム市場においても非常に高い耐摩耗性、防汚性、耐薬性を備えており、より安心して家具面材としても使用頂けます。
また床施工に要求される加工性の良さから、多様な形状への加工や、独自のジョイント処理によって一体化したリノリウム什器など、新たな家具デザインの可能性を広げます。
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